本学の幼児教育科では、男性保育者の養成を行っています。幼稚園教諭の免許を取得するのも、保育士の資格を取得するのも、男女で区別や差があるわけではありませんので、男性保育者を養成するにあたり、授業の内容が大きく変わるということはありません。

しかし、実際に保育の現場で男性保育者が求められることは、女性保育者とは違う側面であることが多いのは想像に難くないことです。本学では、女性中心的な役割を果たしている保育の世界で、男性保育者として働くことの意味を考え、男性ならではの保育力を見につけるために様々な取り組みを行っています。先日紹介した、両学科共通の男組の無人島キャンプの体験も、その役割の一端を担っています。

今日ご紹介するのは、幼児教育科の男子学生だけを対象とした「男塾」の取り組みです。2回生と1回生の男子学生の有志で構成される男塾ですが、今年は、毎月第3木曜日に集まり、外部から講師をお招きして学ぶという形で取り組まれることになりました。

講師を引き受けて下さったのは羽曳野市で長く福祉事業に携わってこられた今井豊先生です。初回の講座では、オリエンテーションとしてご自身の略歴を通して人生観を語って下さり、今年の「男塾」をどのような講座にしていきたいか熱く語って下さいました。

学生たちには「表現すること」と「交流」という観点から、自己紹介として1分間スピーチをしてもらいました。大学に対してどういう思いを持っているのか、なぜ自分は保育者を目指そうと思ったのかなど「1分間」で紹介しあい、学生たちは自分自身の思いを再確認したようでした。

来月以降、以下のテーマで講座が開講される予定になっています。

 

第1回(9/15)
オリエンテーション
・男塾とは-趣旨説明・講師自己紹介
・自分を表現することからはじめよう(自己紹介1分間スピーチ)
乳幼児は表現豊かな保育士を待っている
・次回以降の講座内容説明

 

第2回(10/20)
全国の公立保育所で初の第1号男性保育者勤務を体験して
・男性保育者は、なぜマイノリティーなのか
・女性には多いマイノリティーな職場
・保育者(保育士・幼稚園教諭)の社会的役割と課題

 

第3回(11/17)
閉塞感が高い社会状況の中で保育者をめざすあなたへ
・乳幼児の成長を助ける仕事は人間の成長を見守ること
・今、保育現場は!国の「子ども・子育てシステム」政策を分析する
・幼稚園と保育所を統合した幼保一体施設本格導入へ

 

第4日(12/15)
保育者は純真な心を持ち続けるロマンチスト
・愛することの感性を磨こう(絵本、詩、絵画への理解)
・乳幼児に立ち向かうには愛情が一番

 

第5回(1/19)
奈良市に認可保育所(90名定員)病児保育併設を開設した経験から
・若くとも存在はでっかく、夢は大きく
・保育園を企業するには-施設づくりのおもしろさ

 

第6回(2/16)
講座をふりかえって(男塾はつまるところ人間塾)
・社会福祉法人役員として保育士採用試験を実施した経験から
・自分の夢を語ろう(就職面接に役立つ自己アピール1分間スピーチ)
夢を持ち活力ある保育者は乳幼児のあこがれ

 

単位にもなりませんし出席・欠席は自由の取り組みですが、今回残念ながら参加できなかった男子学生諸君も、ぜひ次回から一緒に学んでくれたらと思っています。

その他の写真は Photo Album で!

入学支援課 (さ)

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